ぶり大根

スーパーでレジに並ぼうとしたら、おばちゃんが話しかけてきた。

(・∀・)「ねえねえ、ここに並ぶの？」
(´・ω・`)「いえ、どこが一番早いかな、と・・・。」
(・∀・)「あのね、このスーパーはこのレジが一番早いのよ。」
(´・ω・`)「そうなんですか。では、ここに・・・。」

・・・。
ふむ、気さくなおばちゃんだな。
丁度いい。たまには人間と会話する練習でもするか・・・。

このおばちゃんのカゴの中は・・・。
分かりやすい人だな・・・。

(´・ω・`)「今日はすき焼きですか？」
(・∀・)「今日じゃなくてね、明日すき焼きなのよ。」

すき焼きか・・・。
思えば、もう何年も食べていない気がするな。
似たような物を調理することはあるが、あれはあくまで、
味付けと材料が同じなだけの似たような物に過ぎず、すき焼きというのは、もっとこう・・・。

まあいい。この先も食べることは無いだろう・・・。

(´・ω・`)「おいしそうですね、僕はブリ大根なんですよ。」
(・∀・)「あら、ブリ大根なら背の方が美味しいのよ。」
(´・ω・`)「魚の部位のことですか？」
(・∀・)「そうなのよ。あなたのは脂の多い腹。ぶり大根は背の方がいいのよ。」

なるほど、皮の白い方が腹で、黒い方が背、らしい。一つ勉強になったな。
こんな場所でも会話くらいしてみるものだ。

(´・ω・`)「なるほど。それは知りませんでした。」
(・∀・)「奥さんにも教えておきなさいよ。」

ん？。

(´・ω・`)「いえ、僕は独身なので・・・。」
(・∀・)「あら、そうなの。結婚は早くした方がいいわよ。」

まさか・・・。

(´・ω・`)「・・・、ところで、僕は26歳ですが・・・。」
(・∀・)「あらやだ！！私、てっきり、もっとずっと・・・。やぁねぇ！！」



ぶり大根。