• 2025年2月1日土曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2025/02/

老人抹殺

 最近、国民民主党を筆頭に現在の老人優遇政策を緩めて、現役世代の支援に変えていこうという動きがあるよね。(´・ω・`)

僕はこの方向性には賛成だけど、巧妙な罠でもあるとも思うんだよな。

そもそもとして、現時点での老人優遇は問題ではない。

この「老人」とは、多くの人の場合、自分の親、ないしは祖父母のことだ。従って、老人優遇とは自分の身内の優遇と同じである。

例えば、非課税世帯への給付金として、現役世代に重税を課し、じいちゃんばあちゃんが金を受け取った。これは現役世代から見れば金を奪われてしまったかのような気がするが、実はその金はお年玉とか、孫へのランドセル代とか、そういうのに変わっている。

一族を代表して高齢者が金を受け取っているだけ。その金を一族の誰に配るかを決める権力を高齢者が握っているという話に過ぎず、子や孫はジジババにペコペコしておねだりすれば良いだけ

「血縁関係に基づいた再分配の起点が老人である」というメカニズムなだけで、全額がそっくりそのまま老人に費やされているわけではない。若者にもいくらか恩恵はあるんだ。


しかし、だ。


これはあくまで現時点での話で、今後は氷河期世代が老人化していく。でも氷河期世代って独身が多くて、子供もいない人が多いっしょ? 今の老人は自分の親だが、老いた氷河期世代は親でも何でもない、単なる老いぼれだ。

社会的に孤立した独身ジジイに金を配っても、ジジイが好きに使うだけっしょ? 「血縁関係に基づいた再分配」というメカニズムが破綻する。


早い話、今の現役世代は、自分の払った金が親孝行になるから、甘んじて重税を受け入れているのよ。親には長生きして欲しいし、お年玉も増えるし、だったら税金を多めに払うくらいはしゃーない。

でも将来は違う。少子化が進んで親でもなければ祖父でもない老人が増加したら、「どこの誰とも知らん独身子無しのクソジジイに何で金を払ったらなアカンのや?」ってなる。だから未来の現役世代は老人への資金拠出を断固拒否するだろう。

敬老ってのは、それが自分の親だから成立するのよ。

どこの誰とも知らん孤立ジジイが生きようが死のうが知ったこっちゃ無いわ!!


こういう風に社会の風潮が代わるのが、少子高齢化だ。そしてそれが始まるのが、氷河期世代が老人となった時だ。

つまり、「老人優遇政策を緩めて、現役世代の支援に変える」というのは、氷河期世代を切り捨てる為の論理立てである。

国民民主党の路線で現役世代重視にすれば、確かにまだ現役である氷河期世代の収入も増えて、老後に備えていくらかの貯金も出来るようになるだろう。

だが、それが全て。

政策を現役世代重視に切り替えて、10~20年も働けば数百万円くらいの貯金は作れるかもしれんが、それで終わり。昔のような福祉は無い。

「現役世代重視」とは、


「老後の為の資金は自分で稼げ。社会的な福祉は削除する」


こういう意味やでな。


さて、政策を現役世代重視に切り替えたからと言って、貧乏な氷河期世代が老後までに資産形成が間に合うかと言うと……。


いやぁ、しんどい時代じゃのう。

僕も生き残る為にまだまだ頑張って働かねばならんか。(´・ω・`)