• 2018年4月5日木曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2018/04/blog-post_5.html

全人格丸投げ労働

大相撲巡業で心臓マッサージ女性に土俵降りろと指示

 大相撲の春巡業は4日、京都・舞鶴市で行われ、興行中にハプニングがあった。

 舞鶴市の多々見良三市長(67)が、土俵上であいさつ中に体調を悪化させて倒れた。医師と見られる女性がいたため、土俵上で心臓マッサージが行われた。ところがその際、女性は土俵から降りるようにとの場内アナウンスがあったという。

https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201804040000735.html

あちゃー。やっちまったな、相撲協会。


話が女性差別問題に振れると面倒だぞ。

でもこれ、女性差別とは別の所に問題の本質があると思うんだよな。

これね、もし女性に土俵から降りろとアナウンスした行事が、


(`・ω・´)「土俵の女人禁制は絶対である」
(`・ω・´)「相撲の伝統は人の命より重い」
(`・ω・´)「例え市長が死んだとしても伝統を守らねばならん」
(`・ω・´)「これは日本相撲界の総意である」


みたいに気合い入れて判断してそう言ったなら、そりゃ「女性差別」「人の命と伝統のどっちが大事だと思ってんの!?」って議論の領域だと思う。

でも記事を読む限りの僕の所感としては、そうじゃない。もっとお粗末な話だと思う。


(;´・ω・`)「えっ? 土俵は女人禁制で……」
(;´・ω・`)「人が倒れてる? でも土俵は女人禁制で……」
(;´・ω・`)「人の命? 人の命が懸かっている時は例外なんて聞いてないし……」
(;´・ω・`)「えっ? えっ? さあ? 何も言われてないし、とりあえずいつもと同じで」


って感じで、ただ何も考えてなかっただけだろ!!

いるんだって。
こういう上司からの指示以外に一切の判断基準を持たないヤツが。

要するに、


「女性差別だと思わないのか!?」 ⇒ (´・ω・`)「マニュアルに無い」
「人の命を何だと思ってる!?」 ⇒ (´・ω・`)「マニュアルに無い」
「テメー、ふざけんなよ!!」 ⇒ (´・ω・`)「マニュアルに無い」


ってだけ。
自分自身の価値観に照らし合わせての判断を放棄した全人格丸投げ労働者なのよ、コイツは。

働いてるとこういうヤツはあっちこっちで見かける。


「エラーって出てるのに何で連絡しないの?」 ⇒ (´・ω・`)「チェック項目に無かった」
「指示が食い違っているんだけど?」 ⇒ (´・ω・`)「でもお客様がそう言ってて」
「もう無理。実現不能」 ⇒ (´・ω・`)「でも契約結んじゃってるから」


って感じで、どれだけ話しても自分というものが見えてこない。
「そのように指示されている」「周りがそう言っている」「書面にそう書いてある」ってのを伝言ゲームするだけのヤツが必ずいる。

目の前で人が刺し殺されてもボーッとしているようなヤツって実際いるのよ。

こういうヤツに対しては、


「流石に人の命が懸っている時ばかりは通常とは違うと思わないの?」


と問い詰めたところで何の意味も無い。


(`・ω・´)「いや、人が倒れていることは承知していたが、それでも相撲の伝統を守ることが自分の責務だと判断したんだ!!」
(`・ω・´)「常識とかそんなもんは知らん! 愚直に仕事することが俺のやり方だ!!」
(`・ω・´)「これを覆せるのは相撲協会理事長のみ! 例え総理大臣の命令でも俺は聞かんぞ!!」


みたいな手応えのある解答は絶対に得られなくて、


(´・ω・`)「そういう風に決まってたから」
(´・ω・`)「後で相撲協会理事長に怒られて、しまったと思った」
(´・ω・`)「これからどうなっちゃうのか不安」


くらいの感覚。
のれんに腕押しとはこのこと。

要するにこの行事は、


・女性差別主義者でも極端な伝統保守主義者でもどっちでも無い。
・タダ言われたことをするだけの人形であった。


これが真相だと思う。

いやはや、やっぱり人間である以上は周囲の空気に流されちゃうこともままあるけど、
ここまで極端に全人格を丸投げした労働者にはなりたくないね。

人間である以上は自主性というものを持ちたいものよ。(´・ω・`)

2 件のコメント:

〆(・ω・ ) さんのコメント...

俺は、この行司が家を追われたりしないか心配だ。

ウズマスターRYU さんのコメント...

ただ言われたことしか出来ない人間が世間に放り出されてしまったら生きていけんな。(´・ω・`)