• 2024年7月15日月曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2024/07/blog-post_15.html

技術士二次試験・情報処理部門・ソフトウェア工学コース

 もう何年目やねん。ええ加減にせえよ!!

しかし技術士試験は何度落ちてもペナルティは無いから、何度でも受けまくるのが合理的な戦術。はてさて、今年の成果は……。(´・ω・`)

技術士二次試験・情報処理部門・ソフトウェア工学コース

事前準備

今年は健康面に気を使った。と言うのも、去年は胃の調子が悪過ぎて試験会場に留まるだけでも困難だったからね。
夏バテとストレスとストレスで胃腸炎を起こしている上に、試験問題も分からんと来たら本気で吐き気がするのよ。これは冗談ではない。

余りにも辛過ぎたから、今年は試験会場に大正漢方胃腸薬を持ち込んだ。これで試験中ずっと続くストレス性胃炎に耐性が生まれる。

いや、マジで試験当日の昼に胃薬を飲むってのは効果あると思うよ。お陰でずっと回答に専念出来た。

午前問題

小規模事業者がクラウドサービスを自社業務に活用することについて述べよ」

これは悪逆無道。やっぱり技術士試験は性格捻じ曲がってるよ。(;´・ω・`)

と言うのも、技術士試験の受験者は、基本エリート。東京大学卒⇒NTTデータの管理職みたいな路線が主である。大企業の幹部、もしくは幹部候補が受験生なのよ。

でも問題には「小規模事業者」という制限がある。つまり、小規模事業者ならではの困り毎を解決するようなストーリーで論文を書けという意味であるが、大企業に勤めているエリート様がそんなこと知るわけ無いわな。

しかし、僕は例外で、小規模事業者からフリーランスという経歴。この問題は異端児である僕には有利に働くものだった。

回答を教えてやろう。

小規模事業者ってのはとにかく金が無いから、スモールスタートしたいのよ。だからシステム全体を従量課金制のクラウドサービスで構成して、顧客がいない時は低コスト。ヒットしてアクセス数が増大したらサーバをスケールアウトしたい。ビジネスが拡大すれば金も払える。

従って、AWS Lambda のように、アクセス数増大と共に自動スケールアップする重量課金制クラウドサービスを使うのが最もコスト対効果に優れる。

これが小規模事業者だ。
スモールスタートという考え方が出来ない金持ち大企業のエリート様にこの論調は書けない。

分かったか!!

午後2

午後1はスキップして午後2。

アジャイル開発技術者の人材育成について述べよ。

え? これは新手。(; ・`д・´)

アジャイル開発方法論なら余裕で書けたけど、人材育成?
人材育成という観点の問題が出たのは過去問で見覚えが無い。今年が初めてじゃないか?

これは論調が難しいなぁ。

アジャイル開発ってのは、例えば「営業部門とのコミュニケーションを密に取って要件定義や開発にスピーディーにフィードバック出来る」とかそういう人材像が必要なんだけど、その育成論を論文で書け、と?

普通に考えれば無理な問題だよ。論点が広過ぎる。
が、僕は論文慣れしているから、テクニックがあるんだな。これは前提条件を自分で絞り込むことで成り立たせる問題だと思った。

  • 自社製品をWeb上で販売する販促システムを例に述べる。
  • 社内には営業チームと開発チームがあり、営業チームが主として要件を定義するが、顧客のニーズを組んで急な仕様変更が発生することも多い。
  • このような事情をアジャイル開発体制で吸収し、スピーディなシステム開発を実現する想定で要員を育成する。

こんな感じに条件を作っていけば論点も整理出来るっしょ?

  • 開発チームは営業チームと密接なコミュニケーションを取る必要がある。従って、それを推進する為にチャットツールを導入し、リモートの状況でもリアルタイムで会話することが可能な環境を作ることが、アジャイル開発に適した要員育成に繋がる。

みたいな。

なので、アジャイル開発方法論に精通しているかどうかよりも、論文テクニックが磨かれているかがモノを言う勝負だったと思う。

午後3

別社のクラウドサービスを利用する形で自社のクラウドサービスを展開することについて述べよ

これもまたフリーダムな問題。無限に話が広がる。(;´^ω^`)

が、僕は今回、生成AIについて勉強を重ねて行ったから、生成AIを想定した問題だと思った。

生成AI=クラウドサービス、なのよ。

生成AIを自分で持ってる会社なんてあらへんわ。ChatGTPみたいなクラウドサービスを呼び出し、応答を受け、それをまるで自社AIであるかのように装飾して画面に出力するのが生成AIを使ったサービスの実態だ。

だから「自社システムからChatGTPを呼び出して結果を画面に表示するシステム」という想定を付けた上で開発方法論を書きまくったったわ。

そう間違ってはおるまい。

終わりに

はてさて、こんな感じでガンガン書いて試験を終えた。体調も良かったし、気分的には過去で一番余裕があった。

しかし、この試験は年々難しくなってるね。(; ・`д・´)

普通に見たら何を聞かれているのか意味分かんないと思う。

やはり現場で身に着けた知見だけで合格するのは不可能で、こういう時にどういう風に答えたら良いか、という方法論を伝授して貰わないと、いくら知識に優れていても回答することは無理だと思う。

しかし救いもあって、IT業界、その中でもソフトウェア工学というのは時代の流行が著しく速い。
問題もそれを汲むように作られていて、アジャイルだの、クラウドだの、生成AIだの、最近聞いたような話が今年の問題に出て来る。
だから勉強対象は現時点で最新のものでOK。

逆に言えば、最新技術に疎い技術者には厳しいだろうな。

大企業に勤務し、自社が保有するデータセンターにサーバをドンと置いて、昔ながらの大規模ウォーターフォール開発。

こういう職場は今でも多いと思うし、むしろまだまだ主流だと思うんだけど、これだと技術士試験は合格出来ない。

最新技術を追っているかどうかがモノを言う試験。

でもそんなナウい技術が、例えば金融機関のリプレース案件に使えるかと言うと無理な話で、そういうクリティカルな仕事はまだまだ昔ながらのやり方以外にあり得ない。

でも、試験問題はイケイケの最新路線。


技術者を通過した技術者に、一体どんな仕事をして欲しいのか。


試験の立ち位置が問われているおね。(´・ω・`)

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