僕は基本的に自炊だが、たまには外食することもある。
今日の昼食は近所の焼きそば屋に行くことにした。
そこそこ繁盛しているように見える店で、
中に入ると結構人が多かった。
と言っても、カウンター席が10程度あるだけの小さな店なので、
5人もいれば十分多く見える。
客は全員男で、僕よりも歳が上の人ばかりだ。
推定150kgの巨漢もいた。
店員は2人。
推定100kgの30代後半の男が目の前で調理し、
40代後半くらいの女性が接客を行う。
こういう小さな店は夫婦で切り盛りするのが常道だが、
この2人も夫婦なのだろうか?
ちょっと見た目では判断できない。
僕は席に座り、注文する。
「焼きそば下さい。」
「350円です。」
安い。
つまり、安くて小さくてちょっと汚い、
昭和の時代の典型的な庶民食堂なわけだ。
なお、本日の僕の会話がこの一言で終わりであるのは言うまでも無い。
出てきた焼きそばを見ると、何と、キャベツと麺しか無い。
そうか、肉が欲しい場合は肉入りを注文しなければ無かったのか。
僕は、焼きそばというのは必ず豚肉が含まれているものだと思い込んでいたので、
意図的に肉を注文するという発想は無かった。
とは言え、周囲の客も、同じくただの焼きそばを頼んでいる。
これが一番安いからだろう。
「安ければ良い。」
「腹を埋めることができればそれで良い。」
という人がこの店の主な客層であるように思える。
割り箸を手に取る。
最近はプラスチック製の再利用可能な割り箸も多く見かけるようになったが、
この店はまだ、昔ながらの木製の割り箸だ。
パキッ
うむ、見事に失敗した。
途中から折れてしまった。
ちなみに、高校時代だったか、割り箸の割り方を研究した論文を読んだことがあるのだが、
その通りにやっても何の意味も無かったため、
今では何も考えずに割ることにしている。
まあ、使用できないほどダメな折れ方をしたわけでも無いので、
そのまま使えば良いだろう。
さて、さっさと食事に入ろう。
一口食べる。
うむ、マズい。
これはマズい。
完成した後に上から油をかけたのではないか、と思えるくらいに油が多い。
例えば、炭鉱などで働く肉体労働者がエネルギー補給するために食べるならばこれで良いのかもしれないが、
僕のような室内生活者にこのような食事は実に不適切だ。
紅ショウガを加えればサッパリするだろうかと思い、紅ショウガの箱に右手を伸ばす。
しかし、紅色の液体があるだけで、中身が無い。
いや、よく見ると少しあるか。
底に沈殿した僅かな紅ショウガをかき集め、焼きそばに載せる。
そして食べる。
うむ、多少はサッパリしたかな。
しかし、それでも材料が麺とキャベツだけであることに変わりはない。
実に栄養バランスが悪い。
だが、残すわけにもいかないから、最後まで食べる。
腹は風船のように膨れた。
それ以外の感想は無い。
僕は店を出て、真っ直ぐに帰宅し、現在に至る。
今日の天気は曇りだ。
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先ほど、ちょっと食事してきただけの話を、
僕がストーリー風にして記述すると、上記のようになる。
タイトルは、「焼きそば百花繚乱」。
先週から言ってる「第1作」というのは、
上記と似たような話が延々と続くものだと考えてくれて良い。
これで文庫本6ページに相当する文字数だ。
製作時間は30分。
「ストーリーを根底から間違えた。」
「ネット以外に持ち込み先が無い。」
と言っている、その意味、理解して頂けるだろうか?
6 件のコメント:
僕は悲哀系の話しか書けない。
(´・ω・) うーん、どの賞に応募するかと言うと選択が難しそうですね。公募ガイドでも立ち読みして選んでみると良いと思いますお。ネット公開ならアルファポリスってところでドリームブッククラブ(300ポイント達成で出版会議)を使う手もあります。自分もアルファポリスには一応登録してます。
ダウンロード形式の自費出版にするとかどうですか( ^ω^)
夏目漱石風だが、風景や味の高低差がない。
たとえば、生姜を入れた後の風味があがってうまくなった表現がほしい。
まずい、汚い、貧乏の中に対象的な一言を加えると悲壮感がますのでは。
夏目漱石とは恐れ多いが、
「こころ」を念頭に置いているのは確かだぜ。
応募はアルファポリスが良いかもしれんな。
アルファポリス青春対象。
第1作は青春文学に該当するから、これがベストかもしれない。
まるで流年者の…
個人的には好きなんですが
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