今日は技術士セミナーの日だったんでな、Zoomでレクチャーを受けてきたぜ。
この技術士二次試験、とにかく難しくてチンプンカンプンだったんだが、ようやく意味が分かって来たぜ。
例えば、過去問のこの問題。
次世代モバイルネットワーク5Gを被災地域で利用することについて、多角的観点から課題を抽出して述べよ。
これは一体何を書いて欲しいんや?
多角的観点って何だ? 5Gの被災地域での課題を色々書けっての? 例えば「5Gならネットが超速いから、被災地域の動画をスマホでアップロードして貰えば状況把握が捗る」よね。
とか、アイデアはあるっちゃあるけど、何かモヤッとしている。問題の核心部分が掴めない。
って状態だったんだけど、レクチャーを受けて、やっと意味が分かったわ。
まず、多角的=3つ、という意味だ。
「多角的」と言う以上、2つでは全然足らん。2つは「多」ではない。かと言って、4つ以上書くのは論文の文字数や時間制限的に無理が生じる。
この試験においては、多角的と言われたら3項目書け、という意味である。
あと、観点。「多角的観点」とは、色々アイデアを出せという意味ではない。
観点を複数設定し、それぞれの観点から書け、ということだ。
具体的にはこういうこと。
- 人的観点:いくら5Gがあったところで、そこにいる人間のスマホの電池が切れたらアップロードできん。災害時の電力供給をどうするのかが課題だ。
- 物的観点:災害地域で5Gを使うには、そもそも災害が起きる前にその地域に5G回線を普及させていなければ意味が無いが、現状まだまだ普及地域が足らんのが課題だ。
- 金銭的観点:5Gを普及ってエラい金が掛かるぞ。超巨額予算をどうやって調達するのかが課題だ。
- システム的観点:回線が強くても、その接続先サーバが負荷でダウンしては意味が無い。5G回線からの大量アクセスに耐えられるだけのサーバ増強も不可欠だ。
- 法的観点:いくら災害時だからって、ヤバい動画がYoutubeに垂れ流されるなんてことがあってはならんぞ。災害時であっても、動画アップロードは個人情報保護法、プライバシー、人権に配慮した範囲に限られねばならん。
どう?
「多角的観点」だと意味分からんけど、「多角的」って言葉が「人的」「物的」「金銭的」「システム的」「法的」などの総称であることを知っていれば、書く言葉も浮かんでくるでしょ?
「回線が太くなったらサーバ本体も増強しないとバランス取れないよね」とか、そんなことは誰でも分かる。
「いくら避難所の実情であっても、流したらヤバい内容もあるでしょ?」なんてのも、誰でも分かる。
つまり、難しそうに見えて、実はそこまで特別な専門知識を要求されるような問題じゃないわけよ。
でも、試験本番でキッチリ論文を書くには、「多角的に述べるとは、こういう風に述べるということだ」という事をちゃんと分かっていないと、問題の趣旨が分からずチンプンカンプンになっちまうんだよね。
こういうのを指導して貰えるのが、試験セミナーだな。
資格試験って、独学で受かる人もいるけど、やっぱり確実に合格したい場合はセミナーに行くのが一番だな。
それ相応の効果はあるもんだ。
引き続き頑張っていかねばイカンのう。(´・ω・`)