• 2014年7月5日土曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2014/07/blog-post_5.html

老夫婦コンビネーション

朝、朝食を食べ終わってゆっくりしていると。



ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。



(´・ω・`)「ん?」



どっかで警報音が鳴っとる。
しかも長時間。

最初は自分の家の冷蔵庫が開きっぱなしになっているのかと思ったが、すぐに外から鳴っていると気付いて外に出た。


音を頼りに音源に向かっていくと、警報音の発生源は隣の家の玄関のチャイムだった。

押せばピンポンと鳴る、あのドアチャイムな。
しかし今はピーっと連続的に警報音を鳴らし続けている。

近寄って確認すると、赤いランプが点灯していて、メッセージも出ていた。


「回路断」


回路断。


(´・ω・`)(配線が切れた? つまり故障?)


最初は文字通り、物理的にケーブルが切れたという故障の類いだと思ったのよ。

何にせよ、早く警報を止めろということでその家の主を呼び出すことにした。

しかし、チャイムを押しても無反応。
回路断によりチャイムが死んでるんだから、チャイムを押しても音が鳴らないのは当然か。

なので、ドアノックで呼び出す。
鉄のドアをノック。


ドォンッ!! ドォンッ!!


(´・ω・`)(出て来ないな……)


ドンドンッ!!


(´・ω・`)(どうなっとるんや、この家……)


ドンドンドンドンッ!!


ガンガンドアを叩いても一向に人が出て来ない。

そもそもこの家、マンションなんだけど、名札とか全然無いから人が住んでいるのかどうかも分からんし。


僕って平日の昼は働いているから、隣の家の事情なんて知ってるわけ無いのよ。
一年前に引っ越してきた際に挨拶した時は老人が住んでいたけど、今はどうなっているか分からん。


(´・ω・`)(あのじいさんばあさん、もう死んだか? しゃあねえ、業者に電話すっか)


中に人がいないんだと思って、マンションの管理組合かどっかに電話しようと思っていた矢先……。


ギギギッ……。


ようやくドアが僅かに開いた。遅ぇぇぇぇぇぇッッッッッ!!

しかし、この応答の遅さには眼を瞑って、さっさと本題に入る。


(´・ω・`)「隣のウズマスターです。警報鳴ってますよ? どうしました?」
???「ドアを開けて下さい……」
(´・ω・`)「は?」



ドアを開けて下さい。


そりゃこっちの台詞だわ!!
中に住んでいるお前がドアを開けるんだよ。はよ開けんかいッ!!


と思ったけど、少し話を聞いて分かった。
中に住んでいるのは、やっぱり一年前と同じ老夫婦なんだけど、体力が弱り過ぎて自分でドアを開けられないのよ。

しゃあないから、僕が外からドアを開けたった。
強盗だったらどうすんや……。

さて、ドアを開けると、目に前には腰がキュウリのように曲がった老婆。
その奥に車椅子に座ったじいさんが見える。

ともかく、ようやく本題に入れる。


(´・ω・`)「警報鳴ってますよ?」
老婆「ヒューズが飛んでしまって?」
(´・ω・`)「は?」


マジ何言ってるか分からないんだけど、僕は少し考えて状況の判断がついた。


ようするに、玄関のチャイムに表示されている『回路断』ってのは、ブレーカーが落ちたって意味だったんだ。
ブレーカーが落ちると警報が鳴る仕組みだったんだな。
我ながら察しが良い。
システムの障害調査みたいなもんよ。


老婆「直して頂けませんか?」
(´・ω・`)「はぁ。良いですよ」


ブレーカーって高い所にあるから、この体力の弱り切った老婆では落ちたブレーカーを上げることが出来なかったんだな。
僕が上がり込んで、オラッと一発ブレーカーを上げてやると、無事に警報も止まった。


老婆「ありがとうございました」
(´・ω・`)「いえいえ」


まあ、これだけの話なんだけど、気になったのは中にいた爺さんの方だな。

中に車椅子に座った爺さんがいたんだけど、僕の方をガン見しているだけで一言も言葉を発しないのよ。
最初は僕を警戒しているのかと思ったけど、挨拶しても返事しないし、それどころか瞬き一つしない。
植物のように反応が無い。
不気味……。

そして、僕は確信した。



あの車椅子の爺さん、頭がボケとる。




あの家、ヤベえな!!

玄関のドアも自力で開けられないような体の弱り切った老婆と、
車椅子生活の頭がボケた爺さんの夫婦生活ッ!!


後でハニーに聞いた所、平日はヘルパーさんが来ているらしい。
けど、今朝みたいにヘルパーさんがいない時に何かあったら一発でアウトなわけだな。


いやぁ、あの家、いつ事故が起きるか分からんな。
風呂場で足滑らせただけで終わりだろ。

僕やハニーが気付いたら何とかしたるけど、気付かない可能性の方が高いぞ。



これからの日本はこういう家庭が増えていくんだろうな。
っていうか、ここは一応は夫婦二人いてヘルパー雇う金もあるってだけ、まだマシか。


僕の世代の連中が会社を放逐されて老人になる頃には、
一生独身で貯金も泣く、一人で知らんうちに頭がボケて勝手に死ぬような輩が溢れかえるんや。



日本困った。(´・ω・`)

3 件のコメント:

ketumann422 さんのコメント...

どないしたらええもんかのう(´・ω・`)
日本の未来は

Proshi XR27T+ さんのコメント...

最近の日本は、人間という種がどういうものであるか分からなくなってきている気がしますねえ・・。
まず、「人」ってどう書くの?ってね。
お金が、制度が、決まりが、自己責任が・・
そんなこと言ってる暇があったら、「人」らしい生き方をもっと考えようよ。。

〆(・ω・ ) さんのコメント...

 やっぱPPKが一番だな。生きてるうちはぴんぴん(PP)してて、死ぬときはコロリ(K)っていうやつ。