ランサムウェアを食らって事業継続の危機に瀕しているKADOKAWAが、592万円~800万円くらいの幅でセキュリティ人材を募集しているそうだ。
詳細な職務は「情報セキュリティ管理体制の構築と運営」「情報セキュリティ関連文書整備」「情報資産管理」「情報セキュリティに関する教育、啓蒙活動」「情報セキュリティ実施状況のモニタリング」「情報セキュリティアセスメントによる課題抽出」「情報セキュリティ相談対応」「情報セキュリティインシデント対応」などとしている。
応募の必須条件は「情報セキュリティマネジメントシステムに関する知識と設計の経験」「情報セキュリティ関連文書の作成、整備の経験」「情報システム構成(ネットワーク/サーバ/アプリケーション/クラウドなど)の知識や理解」の3つ。他に関連資格を持っている人やインシデント対応経験者は歓迎するとしている。
これが「安過ぎる」という声がTwitterでは大きいが、僕はまあ、妥当な線じゃないかな、と思うな。
と言うのも、仮に3倍の2400万の予算を用意して募集をかけたとしよう。結果として2400万相当の人材が応えたとしよう。
しかし、KADOKAWA側が「本当にこの人が2400万に相応しい人材か?」を見極めることが出来ない。
これほど重大問題が起きている以上、KADOKAWA側には既存有識者が不在だと考えて良いだろう。
だから2400万のスペシャル人材の応募を見ても、経歴を見ても「何だか凄そう」としか分からず、面接で話を聞いてもチンプンカンプン。
金をいくら積んでスペシャリストを呼んでも、その受け皿が無いんやな。(´・ω・`)
だから、まあ、恐らくはその「スペシャリスト」に相当する人材は別途、ドワンゴ人脈から重役待遇で呼び寄せるとして、一般公募しているのはその手下なんだろう。
「セキュリティのスペシャリスト募集」ではなく「セキュリティ要員の増員」という趣旨であれば、592万円~800万円は上々なのではないか。
問題は「ドワンゴ人脈からスペシャリストを呼ぶことが出来るか?」やろね。
ドワンゴってエンタメ路線のコンテンツを取り扱う企業で、セキュリティとかはそんなに熱心じゃないでしょ。セキュリティって面倒なばかりだから、むしろ嫌っているような社風でも不思議は無い。
スーパープログラマーなら沢山いそうだけど、「セキュリティに強い人」という観点での人脈は、果たして持っているのだろうかね。(´・ω・`)