• 2020年1月22日水曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2020/01/blog-post_22.html

自炊は贅沢

あら。(´・ω・`)
このツイート、僕もリツイートしたけど、結構話題になっているのね。



手取り15万円で長時間労働が当たり前「自炊は贅沢」投稿に賛否
自己責任論撲滅@ブログ「過労伝説」運営中(@u2qKSkUcSIeBuid)さんによる自炊に関するツイートが話題になっています。

この手の「自炊のコストパフォーマンス」について意見を述べる話は良く聞くけど、結構、その人の分析能力が露になっちゃうテーマよね。(;´・ω・`)


投資対効果


自炊のコストパフォーマンスに関する話題が混乱するのは、自炊に対する投資対効果が複合要素で成り立つからだろう。


  • 本人の金銭管理能力……コスト
  • 本人の料理の腕前……品質
  • 本人の多忙さ……時間
  • 本人が料理が好きかどうか……娯楽


プロジェクトの原理原則たる納期、品質、コストの3要素に加えて、単なる好みの問題という第四の要素まで、全てを総合して考えないと正しい判断が出来ないからね。

コスト

ツイート元は「食材が高すぎて1人分くらいなら外食の方が安い」とあるけど、この「安い」は、シンプルに出費の話をしているのか、投資対効果の話をしているのか曖昧である。

この意味で、ツイート元は論述文として出来が悪い。

さて、僕の言う「コスト」とは、シンプルに出費を意味する。
スーパーで100円の食材を買ったら100円だ。

この項目は、本人に安い食材を調達する能力があるかどうかで左右される。
僕は学生時代から自炊しているから、食材の相場観が凡そ分かっていて、安い食材ばかりを選んで買う能力がある。
一方、自炊未経験者は相場が分からないから、値上がりしている野菜を買っちゃったりして高く付く。

コストが高い/安いは、本人の能力に左右される要素である。

品質

品質とは、作成した料理の出来栄えを意味する。

当然、料理が上手な人が作れば美味しく、下手な人が作ればマズい。
いくら安くたって、こんなマズいものなら食いたくない、となってしまったら、投じた金をドブに捨てるのと同じだろう。

品質の良い/悪いは、本人の能力に左右される要素である。

時間

自炊で最も負担となるのは、その手間だ。

僕は学生時代から自炊しているから、料理を時間短縮するコツを習得している。僕は30分くらいで弁当を一つ作ることが出来る。
一方、自炊未経験者は省略可能な部分が分からないから、2倍3倍と時間を要する。

また、仕事の多忙さも影響する部分で、多忙故に時間が惜しい場合は時間の価値が高まる。僕のように特に忙しくない人間は、料理に時間を掛けても問題無い。

時間効率の良い/悪いは、本人の能力と環境に左右される要素である。

娯楽

単に自炊が好きかどうか、という部分も考慮する必要がある。

僕は自炊が趣味だから、自炊は遊んでいるのと同じである。
自炊を苦痛と感じる人間とは事情が異なる。

自炊が楽しい/辛いは、本人の趣向に左右される要素である。

貧すれば鈍ずる

このように「自炊のコストパフォーマンス」は、全てが本人の資質に依存していることが分かる。
能力が高い人間が得をし、低い人間が損をする分野だ。

だから、この話題を検討する場合は、まず「当人の能力がどの程度なのか?」という事を理解してからでないと先に進まない。
この話題が揉める理由としても、自分の能力と相手の能力が異なるという当たり前の事を念頭におかず、自分の置かれた環境を前提として価値観を相手に押し付ける輩が多いからだろう。

さて、ツイート元に戻ると、「自炊は時間と金がある奴がやる贅沢」という言葉の真意は、凡そ推し量れるものであろうと考えている。

「貧すれば鈍ずる」という言葉があるとおり、貧乏になると能力が下がるのが世の常である。

生活苦に追われる余り、


  • コスト……金銭計算をする余力が無いのだろう。
  • 品質……面倒で真面目に料理など作れまい。
  • 時間……忙しくて時間など取れまい。
  • 娯楽……人生の何もかもが苦痛。何もしたくない。


という状況に陥っているのであれば、自炊など到底不可能であり、外食かコンビニで済ませることになる。
そんなことをしていると自炊スキルがアップしないから、永遠に低スキル者として低スキルに相応しい生活を続けることになる。

そのような悪循環に陥ってしまった人民が多いことを嘆くのが、ツイート元の真意であろうと、僕は読み取っている。

言えることは、やはり人間は向上心を持たねばならないということだ。

仕事に向上心を持てば収入が増え、掃除に向上心を持てば住環境が快適になり、自炊に向上心を持てば食生活が豊かになる。これは当然である。
ところが、貧しさ極まる余りに向上心を維持出来なくなるケースがある。これが「貧すれば鈍ずる」である。

「貧すれば鈍ずる」の悪循環から抜け出すのは実に難しい課題だ。

腹の中では会社に背を向けているのにあれこれ理由をつけて何十年もズルズルと在籍を続ける無様なサラリーマンが多いように、人間は正論でパッと行動できるようにはなっていない
禁煙した方が良いと思いつつタバコを吸い、酒を控えた方が良いと思いつつ飲酒し、辞めたい会社に永遠に在籍し続ける。

これがお釈迦様も唱えている人間の本質であり、それをどの程度克服できるかどうかで、人生の豊かさが決定するのである。

単なる自炊であったが、一事が万事、人間とは強い意志を持たねばならんな、と改めて考えさせられる良いツイートであった。(´・ω・`)

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