• 2019年4月18日木曜日
ウズマスターの日々
ウズマスターの日々 https://blog.uzumax.org/2019/04/blog-post_18.html

兆候検知

今週末の情報処理試験に向けて頑張っている僕だが、今回のプロジェクトマネージャー試験の勉強は結構身になっている感じがするな。

ほら、試験勉強と現場業務は別の話っていうケースも多いんだけど、最近の僕はマネージメントってものに強く関心を持っているだけあって、勉強内容が生かせそうな感じがするんだよね。

その中でも特に腑に落ちている感じがするのが、兆候だ。

兆候

兆候の趣旨は凄く分かり易いと思う。
問題が起きる前に未然に防ぐことが大事だって話だ。

そんなことは誰でも分かってるんだけど、今になって振り返ると、僕が生きてきたIT業界ではそれが凄く軽視されているなぁ、と深々と思う。

それはな、報・連・相だ。

報告、連絡、相談、これが会社の基本。
新人が来る今の時期は毎年これの重要さがネットで記事になる。

しかし、だ。
僕はこの報・連・相の趣旨っていうか、目的を勘違いしちゃっている場所が多いな、と勉強しているうちに思うんだ。

報・連・相のニュアンス

報・連・相って言葉はね、文字通りに言えば「報告、連絡、相談をちゃんとやれ」ってだけだ。
でもね、実際の現場だと+アルファがくっ付いているんだよ。


「上司が聞いて分かるように報連相しろ」と。


気持ちは分かるんだ。

ゴニョゴニョゴニョゴニョ。

上司は忙しいから、


(´・ω・`)「コイツは何が言いたいんや?」


みたいな話を持って来られても困る。
だから普通の教育係は、適切な報連相を行う為のテクニックを指導する。

これに今の僕は疑義を感じているんだよね。

報・連・相の問題点

適切な報連相を要求するという事は、つまり、確度の高い情報を要求するという意味だ。
これがイカン。

こういう指導をされると、人間は「確度が高い報告をしよう」と思うでしょ?
それはつまりね、問題が表面化するまで待ってから報告するってことだ。


(´・ω・`)(……薄々は前からヤバいと思っていたんだけど、それは伏せておいて)
(´・ω・`)「こんな問題が発生しました!!」


って言えば、そりゃまあ上司が聞く限りは分かり易い報告なんだけど、報連相の目的からは完全に逸脱している。


綺麗に報連相することが目的になっちまって、問題を最小化することが度外視される。


僕自身に身に覚えがある。
僕がさ、


(´・ω・`)「ちょっと先々が読めない状況です。成功するか、失敗するか、半々ってところではないでしょうか」


って報告をしたら、


( ゚Д゚)「物事には半々なんて無い!! 最後は必ずどっちかに落ちるんだ!!」


って怒るもんだから、以後、その人には絶対的に確定するまで分析を深めてから報告するようにした。
もちろん悪い結果に落ちた。

そうじゃねえんだよ!!

ボヤキ検知

本来は、

(´・ω・`)「ちょっと分かんないなぁ」

って言ってる時点でもうヤバいでしょ?

ところが、世の中には「分かんない」とか「微妙」とか、そういう曖昧な情報を拒否する人がいて。


( ゚Д゚)「ちゃんと報連相しろ!!」
(´・ω・`)「すいません。もうちょっと整理します」
……
(´・ω・`)「と、まあ、整理するとこういう状況になっちゃってまして」
( ゚Д゚)「遅過ぎる!! お前は報連相を分かっていない!! いいか、報連相ってのは社会人の基本なんだ。何事も報連相をすることで会社は……」


と、こういうヤツがマネージャーになると、組織の損害は極大化する。

よくよく考えてみれば、部下が情報を整理してくれなければ理解出来ないとか、単なる馬鹿だろ。
しかし、実際には大真面目に、


( ゚Д゚)「アイツは報連相に問題がある!!」


みたいな論調がまかり通るんだよな。

むしろ逆。
聞き手の方が理解力が足らんだけのタワケ上司だと見るべきである。


(`・ω・´)「アイツに報連相なんて時間の無駄」
(`・ω・´)「自分で判断した方がよっぽど効率的」
(`・ω・´)「結果だけ伝えれば十分」

……

(;´・ω・`)「全然ダメだった!!」
(´・ω・`)「すいませーん。大損害出しちゃったことをご報告致します」
( ゚Д゚)「ぐはっ!?」


と、これがプロジェクト破綻のカラクリよ。

僕はこの手法で幾人もの上司を地獄に突き落としてやったからな。

教訓

僕はこれからマネージャー、経営者になっていくにあたって、こういう風になっちゃいかんな。

曖昧な情報を兆候と読み取って、対処していかねばならん。


(´・ω・`)(……あっ。コイツ混乱してるな)
(´・ω・`)(……何でコイツは残業しとるんや?)
(´・ω・`)(……暗そうな表情しとるが、どうなっとるんや?)


とかとか。
そういうレベルで兆候を読み取って対応しなきゃいけない。


根拠の薄い僅かな情報から判断を下せることにマネージャーの価値がある。
説得力の薄い話を汲み上げて弱小な部下の代わりに強権を発動してやる所に上司の価値がある。
確定した情報を元に間違いのない対応をするなんて誰でも出来る!!


って話が、情報処理試験プロジェクトマネージャーのサンプル論文としてあるのよ。


やっぱり人間は勉強しなければならんな。
何の勉強もしないで時間と肌感覚だけで自分が好きな部分だけ摘まみ食いしたものを「経験」とか言って誤魔化してはイカンのや。

良い勉強になった。

こうやって日々日々コツコツと勉強を重ねていくことが、ハッキリしない微妙なところでも現実に役に立つように教科書は出来とるんや。
これが勉学や。

だから、勉強しただけあって身に着いた部分もあるって実感は既にあるけど、
出来れば試験として合格もさせて頂きたいものよ。(´・ω・`)

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