アメーバ経営とは京セラの稲森和夫氏が編み出した経営手法で、会社を小さなセクションに区切って運営することで、セクション毎の細かい単位で管理、改善を行っていくという趣旨だ。
僕は良い取り組みだと思っている。
そしてその資料が送られてきたので中身を見て分析したところ……。
どんぶり勘定
何かエラいどんぶり勘定だなぁ。例えば、お金の計算が一万円単位なんだよ。
おかしいなぁ。アメーバ経営は組織を小さく区切って細かく管理することが趣旨だから、コストなんてそれこそ一円単位で考えるものだと思うんだが。
「会社経営から考えれば一円も十円も変わらんわ」
「全体的な経営規模を考えれば一万円単位十分。端数なんてどうでも良い」
って考え方も理解できるけど、聞いている話と違うぞ。
それこそ一円単位、紙切れ一枚のコストにまで目を血走らせて気を配り、コスト意識を高めることでキビキビした会社にするって趣旨だったと思うんだが。
たぶん、コスト計画を立てている本人にコスト意識が無い。結果、どんぶり勘定のいい加減なコスト計画が出てきている。
それ以外も、全体的にザックリなんだよ。
「トータル金額を人数で割ってドン!!」みたいな。
電話サポートチームと技術者チームでは考え方が色々違うでしょう。
ちゃんとセクション毎の特性を見て、特性に応じた偏差があって然るべきと思うんだが、無いんだよなぁ。
「平等に割ってドン!!」ってだけ。
これだと余裕のあるチームはサボって、困っているチームはギブアップしちまうんじゃないだろうか???
中間コスト
とはいえ、どんぶり勘定でもザックリとした金額はこれで正しいのだろう。これを元に僕が独自に分析して読み解いたところ……。
え~!?
技術者チームって、中間コストが48万もあるんだ!!
中間コストってのは、要するに「営業」「会社の家賃」「会社の光熱費」「パソコン購入費」とかの費用で差っ引かれるコストのことね。
これが月48万円。
で、SES営業で出撃している技術者の単金は、知らんけど仮に80万としておこう。
80万から中間コストを差っ引くと32万となる。
80万円で働いている技術者が手にするのは32万しか無いじゃないか!!
32万のうち、25%は会社負担の厚生年金と健康保険に回るから、技術者の月次給与は32万円の75%である24万円である。
単価80万円の技術者の給与が24万円という世界。
年収300万の高度技術者。
こりゃ無理だよ!!
もちろんこんな新人みたいな給料で働いているエンジニアはいない。
概ね、年収400万~500万くらいのメンバーが中心だと考えると、コストを月15~20万改善しないとトントンにならない。
( ゚Д゚)「おい!! お前らの部署は赤字だぞ。何とかしろ!!」
(´・ω・`)「はい!! 単金15~20万円UPを目標に頑張ります!!」
メンバー全員がSES単金15~20万円UPを達成して、初めてチームは黒字になる。
って、こんなの出来るわけ無いからね!!
努力の範疇を余りにも超え過ぎている。
これは中間コスト48万なんていうぶっ飛びの組織構造を直す以外に無いよ。
高くとも30万に圧縮してくれないと。
これ、分かってんのか?
分かってないからこんな計画で行こうとしているんだよね?
資料から15~20万という計算結果を読み取れてなくて、「頑張らねばならない」くらいにしか理解が無いからこんな計画が出せるんだよ。
もう技術者の努力なんてレベルの問題じゃねえな。
エンジニアが奮闘するに必要な土台が崩れている。
エラいこっちゃ。(´・ω・`)
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